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日本をゆっくり走ってみたよ [青春/自分探し]


日本をゆっくり走ってみたよ(1) (アクションコミックス)

日本をゆっくり走ってみたよ(1) (アクションコミックス)

  • 作者: 吉本 浩二
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2011/07/12
  • メディア: コミック


強い男になって戻るんだ!! そしてEさんに告白するんだ!!

吉本浩二36歳 独身…
憧れのEさんに見合う男になるため、男は日本一周の旅に出る―
ちょっとやそっとのことでは動じない強い男になって、彼女に告白する!
ああ なんとも童貞臭いお話じゃないですか。
しかしそんな旅の動機があってもいいじゃないですか…!こうしてマンガのネタになるんだから
本日はそんな漫画家吉本浩二さんの旅行マンガをご紹介します。

漫画アクションにて連載。
著者の吉本浩二さんは、原作付きのマンガを多く描いてらっしゃる方で、
代表作は昭和50年代のエロなことに夢中な中学生たちを描いたマンガ「昭和の中坊」
そして今回はなにげに原作つきではない、ご自身のことをマンガにされた作品になるのですが、
恋にオクテで気が弱くて、小さいことにウジウジしちゃう。
正に「昭和の中坊」にそのまま出てきてもおかしくないような方で、
「あーやっぱ昭和の中坊のテイストは、実際にそういう方が描いてたから出たんだなあ」
となんかちょっと感動してしまいました。(;´▽`A``

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そもそもの旅の動機は、「昭和の中坊」の連載を終え、仕事が無くなって
次作のアイディアも浮かばずゴミだらけの狭い部屋でもんもんとしていたある日―
以前出版社の飲み会で出会ってから懇意にさせてもらっていた女性の書店員のEさんに
急に会いたくなったのがきっかけでした。
当時から気にはなってはいたもののなんやかやと忙しくて、
たまにその書店に顔を出しに行く程度のことしかできず、
そうこうしてる間にEさんは書店を辞め、故郷の栃木に帰ってしまいました。
趣味のバイクはあるので会いに行くことはできるけれども、知り合い程度の仲でしかないので
ここは一発
「なにか旅先のついででふらっと立ち寄りました」的な理由がよろしかろう、と。
どうせなら
「元アシスタントや大学時代に付き合いのあった日本中に点在している知り合いに会いに行く」
という名目で日本一周の旅に出たらよろしかろう、と。
成し遂げたあかつきには自分は人間的に成長し、Eさんに告白するにふさわしい男になれるであろう、と。
うぉ、すごい3段論法!
36にもなった大の大人がなんとも馬鹿げた理由じゃありませんか。
でもやっちゃいました。
期限はEさんが誕生日を迎える8月の31日までの約4ヶ月。
吉本さんは自分磨きの旅に出たわけです。

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お話は東京から栃木でEさんに会って、そこから西へ西へと走っていきます。
基本バイクで日本全国をゆっくり観光しつつ、津々浦々に点在する
大学の頃の知人や元アシスタントに会いに行くスタイル。
慣れないキャンプ用品を積んで、夕方には銭湯に立ち寄り、夜は基本テントで眠る。
吉本さんはこういう旅を以前したことがあるというワケでもないそうなので、
いきなり道に迷ったり、テントの畳み方が分からなかったり、収まっていた荷物が
箱に入りきらなくて四苦八苦したりと、もういきなり旅でのトラブルを経験します。
その度にくず折れそうになる彼の心を支えたのは、Eさんへの思い…

…とはいえその思いには何の保障もありません。
好意的であるものの、もうすぐ28になる社交的な妙齢の女性が、
果たして吉本さんの告白を待っていてくれるかどうか。
Eさんにはカレシがいちゃうのかもしれないし、よしんばフリーだとして
帰還した吉本さんを見ても彼女の心に届くことは無いのかもしれない。
この旅の最後には何も残らないのかも知れない、そしてそんなことは吉本さん自身
当然気づいているはずなのにとにかくコレをやっちゃう行動力。
~あの娘のために日本一周~
なんて副題、なんとも一方的で押し付けがましいじゃありませんか。
でもそういう思いをきっとEさんは微笑んで受け取ってくれる。
そう期待して付けたのでしょう。自己中な話ですけど、恋ってそういうもんじゃないですか。
仕事が丁度切れたのも大いに影響しているだろうけれど、
いい大人が日本一周なんてやるからには、こんな他人から見たら一笑に付されるような
愚かさ、一途さが必要なのかもしれません。

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この本の帯に「僕の小規模な生活」や「ウチの妻ってどうでしょう?」など
内向的で屈折したキャラクターが持ち味の福満しげゆきさんがコメントを寄せていて
「僕より年上なのに独身なんですよ、この人」
と、いつもの回りくどいセリフとそれを言ってる福満さんを背後でじっと見つめる
妻の図がありますが、そういう反応だよなあ。だからこそこのマンガは面白いんだよなあ。
「あ~あ、こんな失敗して。だから言わんこっちゃない。」
旅先で出会う誘惑やトラブルに、情けない姿を晒してしまう吉本さんの姿がいちいち滑稽なんだけど、
その度にEさんのことを思い起こしてとにかくひたすら旅を進めていく、その一途さがどこか羨ましい。
久しぶりに再会する大学時代の知人や、元アシスタントの今の姿を見て
吉本さんが色々感じ入るところとかもいいなあと思います。
個人的にはEさんとの再会がどのような結末を迎えるのか、
最後まで見届けないわけにはいかない!という気分です。

2011年4月号までの掲載分が今単行本化されたことと、
ちょっと他のと比べて単価がお高いのが気になるところですが、
是非最後まで単行本化して欲しいなあ。
クセのある絵がらでなんとも泥臭い内容ですが、(H)非モテな(O)おっさんの(H)一人旅ものとして
たまらない魅力があると個人的には思いますよ。


1話おためし → 双葉社HP
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