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椿色バラッド [青春/自分探し]


椿色バラッド(1) (ブレイドコミックス)

椿色バラッド(1) (ブレイドコミックス)

  • 作者: 皇ハマオ
  • 出版社/メーカー: マッグガーデン
  • 発売日: 2011/03/10
  • メディア: コミック


あなたはいま 悩んでいることや苦しんでいること… なにかない!?

刻は大正 所は東京―
華の帝都の女學校に、可憐な少女がやってくる。
「愛染 椿と申します」
腰まで届く緑の黒髪、矢羽の小袖に名前と同じ椿色の袴―
転入早々、愛らしい椿さんにくらすめいとの少女たちは色めきたった。
―しかし、休み時間には先を争うように熱心に話しかけられていた彼女は、
放課後には誰かと連れ立って下校するものも無く、ただ独りになっていた…
果たして椿さんは、流行りものに次々と飛びつく移り気な少女たちにもてあそばれた犠牲者か…?
いやいや、その原因が椿さん自身にあることは、彼女のらんらんと輝く大きな瞳が物語っていた。
そしてその瞳は今、同じくらすめいとで同じく独りで下校しようとしていた、気弱そうな少女をとらへる…
「ねぇっ!あなたはいま 悩んでいることや苦しんでいること… なにかない!?」
「…な…ん…やみって…? せ…成績が悪くて困ってます…とか…?」
「…違うわ そういうのじゃなくってよ」
突然の詰問に、大いにうろたえながらもようやく絞り出した答えを、椿さんはにべもなくダメ出しし、
ますます狼狽する少女に理想の条件を提示する。
「“誰か”に助けてもらわないとどうにもならない
そんな“救い”を必要とするほど困っている“悩み”“苦しみ” 私が助けるわ!」
それが愛染椿と気弱な少女…前田かの子の運命的な出会いだった…

コミックブレイドにて連載。
本日は私の大好きなハイカラさんの時代、大正浪漫な物語をご紹介します。
まだまだ封建的な男社会の中で、世間の西洋化を追い風に、
男顔負けの活発な女性達が世に飛び出したエネルギー溢れるはいからさんの時代…
著者の皇ハマオさんは、これまで美少女ゲームの「つよきす」や「君が主で執事が俺で」などの
コミカライズや、二次創作などの同人誌方面での活躍をされていた方だそうで、
オリジナル作品の単行本はこれが初となるそうです。
馬●道でネームを考えながら創ったというこの作品は、いわゆる袴を履いたおぜうさんが
破天荒なドタバタ活劇をするものに分類はされるのですが、ヒロインが目指しているところは
男社会の警察組織に入ること、というなかなかにチャレンジャーな内容だったりします。

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いまだその原因は断片程度のヒントしかありませんでしたが、
見た目おしとやかな美少女ヒロインの愛染椿は、
「他人の力を借りないと解決できない困っている人」を助けたいと強く願う少女。
東京の女学校に転入した初日に、手当たり次第クラスメートの女学生たちに
あまりにストレートにそういった質問をしていきなりハブられるほどの じゃじゃ馬娘。
そして一方で、椿と同じ転入生だが生来の極度に引っ込み思案な性格から
椿とは違う意味で友達のいない かの子。
二人は、かの子が椿にとある「困りごと」を解決してもらった縁から友人同士になります。
お話は椿がその「困りごと」で出会ったもうひとつの縁で、他人の困りごとを解決する
本職の「警察官」に出会ったことから、彼らに憧れ、警官になる道を模索する姿が描かれます。
一方で封建的な家に育ち、生粋の箱入り娘である かの子が、言いたいことは躊躇無く主張し、
行動力もある椿に憧れるものの、自分があっという間に置いてけぼりにされていくような寂しさに
思い悩む姿も描かれ、言わば二人のそれぞれの視点で二つの物語が進行しています。
これはどこかで一つに繋がるのか?ドイツからやってきたマイペースな第三の転入生
北野=カメーリエ=シュマンプティ(プティ)が加わって、まだハッキリと物語の方向は見えてきません。
しかしそれでも椿の思い込んだら一直線!のキャラクターは、それだけで面白いものですし、
その影でほんの小さな行き違いでも、友人関係に大いに思い悩む かの子が愛らしくもあり、
キャラクターの特徴で引っ張れる力を持った作家さんなんだなあというのが正直な印象です。

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そして椿が目指すところは突飛でも、それをしっかり支える雰囲気作りも随所にみられます。
それは特に言葉遣いやその当時の特徴的なものを会話中に盛り込むことで表現され、
「ミルクホール」「ビスキット」などの当時ならではのものや尺貫法などの単位。
「女學生」「独逸」などの旧漢字や外国の漢字表記の使用も意外にあちこちで見かけますし、
椿と知り合う派出所の3人組の巡査達のいでたちや言葉遣い、倫理観。
背景の洋風レトロの建物類や、果ては表紙の折り返しに至るまで。
恐らくこのマンガを描くにあたって、相当あれこれ調べたんだろうなあと
ひしひしとそのこだわりが伝わってくる、よい感じに浸れるマンガでございました。


皇ハマオさんのHP → OTAUT-R OFFICIAL HOMEPAGE
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