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イヴの時間 [SF]


イヴの時間(1) (ヤングガンガンコミックス)

イヴの時間(1) (ヤングガンガンコミックス)

  • 作者: 吉浦 康裕
  • 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
  • 発売日: 2010/09/25
  • メディア: コミック


「あなたは私をどう思ってるの?」…って…
もっとわかってあげたいの だって家族だから―


未来、たぶん日本。
「ロボット」が実用化されて久しく、「アンドロイド」が実用化されて間もない時代。
一般家庭に人間そっくりのアンドロイドが普及するようになり、
彼らは人間の生活をサポートする「家電」として人々の中に溶け込んでいった。
人々は「家電」であるはずのアンドロイドを人間のように扱う人を「ドリ系」と呼び、
彼らに完全に依存してしまうことに対する強いアレルギーが今だ根強くあった―

「…マサキさぁ この後ヒマ?ちょっとつきあってほしいんだけど」
「どこに?」
「わかんない」
「なんだソレ」
高校生のリクオは、ある日自宅のハウスメイド型アンドロイド「サミィ」から書き出された
行動記録に不審な点を見つけた。
命令したことを忠実に実行するだけのはずの彼女が、度々外出中に寄り道をしているのだ。
放課後、リクオとマサキが連れ立ってサミィの記録から見つけ出したそこは、無個性なビルの扉。
戸惑う二人を追い越して入ったアンドロイドに吊られるように、
二人が扉をくぐり、地下へと通じる階段を下りた先には「イヴの時間」と掲げられた喫茶店があった。
―当店内では 人間とロボットの区別はしません
店内に入ると最初に目につく「ルール」
「これ…ロボット法的にはグレーだな」
そう呟くマサキ。
そしてリクオが見たものは、入り口で二人を追い越したアンドロイドが、
人間と識別をするための頭上に浮かぶ「リング」を消し、優雅にコーヒーを飲んでいる姿だった―

ヤングガンガンにて連載。
「イヴの時間」は元々ネットで配信されていたオリジナルアニメーションとして制作されたものです。
全6話からなる一連の作品はネット上で話題を呼び、シリーズで300万再生を記録し、
今年の3月には劇場公開もされました。今回ご紹介するのはそのコミカライズ版になります。
コミックを担当したのは第14回スクウェア・エニックスマンガ大賞で入選した新人・太田優姫さん。
キャラ造形も含めて、原作アニメの雰囲気が良く出ていると思えましたので、今回ご紹介します。

アンドロイドが一般に浸透しつつある世界―
人間の仕事をアンドロイドが担うようになり、それ故に人間に取って代わられるんじゃないかと
なんとなくその無表情で得体の知れないそれに、抵抗感が拭えない。
人であって人に非ざるもの、自分とは異質なものをを受け入れることへの恐怖。
この作品は、そういった旧くは鉄腕アトムの時代にも語られた普遍的なテーマを、
偶然この店を知ったリクオとマサキが人間とアンドロイドを同等に扱うと宣言する
謎の喫茶店・イヴの時間にいる客達とのやり取りの中で描いていきます。

ここでは普段無表情に自分の持ち主の命令を忠実にこなすだけのアンドロイドたちが
まるで人間と判別がつかないくらい自然にくつろぎ、表情豊かに会話します。
面白いのはカフェを経営する謎めいた女性・ナギの作ったルールに則り、
その人がアンドロイドか人間か探ることがご法度となっているところで、
店内の人々との会話が「アンドロイド」のセリフなのか、
「人間」による言葉なのかが目隠しされている点です。
その中で、いつもは自分達の命令をこなしているだけの彼らが、
どのような「気持ち」をもって自分達を見ているのかを知ることになるのです。

img515.jpg
毎回店内にいる様々な客とリクオたちが関わっていき
時にはコミカルに、時にはミステリー調に話は展開していきます。
原作アニメはその独特の「カメラワーク」も魅力の一つで、
サッと撮影する対象が移るときのまるで実写で撮影しているかのような独特のブレなどが
物語のテンポを生み出しています。
コミックス版はそれをコマ割で表現することになるのですが、コマとコマを1本の線で仕切り、
空白の無い密着したコマで、それを跨ぐようにキャラのセリフを多用することで
そのパッパッと入れ替わるテンポを再現しています。
1話のあの衝撃の展開は、まだアニメを観たことの無い方が見るとどう思うんだろうなあと
ちょっとワクワクしちゃいます。

リクオとマサキは、まるで自分達と変わらない「ココロ」を持ち合わせる
カフェのお客達とふれあい、二人がそれぞれにアンドロイドにもっている
拭いきれないわだかまりや偏見を自覚することになります。
リクオの家のアンドロイド・サミィが、イヴの時間にやってきた時のリクオの表情は必見です!

この作品を観たことの無い方には、できればDVDやBDで発売されている
劇場版の総集編+αのアニメーションの方を先にご覧頂きたいです。
そしてこちらには原作に無いオリジナルエピソード、あの娘のマスターが出てきますので
コミック版ならではの楽しみも残されています。
個人的に近年観たアニメーションの中ではトップレベルの作品だと思っていますので
是非多くの方にご覧頂きたいですっ


原作アニメーション → イヴの時間
(アニメーションの1話が無料で観られます)
コミック版1,2話視聴 → ヤングガンガンオフィシャルサイト

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