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“文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ) [青春/自分探し]


“文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ) 1 (ガンガンコミックスJOKER)

“文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ) 1 (ガンガンコミックスJOKER)

  • 作者: 高坂 りと
  • 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
  • 発売日: 2009/04/24
  • メディア: コミック


ご覧のとおりの“文学少女”よ

シンと輝く真っ白な木蓮の下で ぼくは“文学少女”天野遠子先輩に出会った―
(今どきあんな長い三つ編みも珍しい 大人っぽく見えるけど上級生かな…)
長いまつげに細身のかんばせ。木蓮の木の幹に背中を預けて物静かに
赤いカバーの本に目を落とす姿は、どこから観ても文学少女のそれだった。
思わず見惚れてしまうような幻想的な光景…
少女の白魚のような指が、ページの端に伸びる。
…しかしめくるかに見えたその指は、ページをめくることはなかった。
あろうことかそのままページの端を千切り取り、少女の口に運んだではないか―!
(えええええ??)
今度は少女のあまりに意外な行動にその場で固まっていると、
ふと こうべをめぐらせた少女と目が合ってしまった。
「み 見たわね」
耳まで真っ赤になって本で恥ずかしそうに顔をおおった“文学少女”は、
どこぞの妖怪のようなセリフを吐く。
「えーと えーと …ゴメンナサイ」
そしてぼくはといえば、少女から目を逸らしてそんな言葉を返すのが手一杯だった…

今回ご紹介するのは、既刊13巻を数える人気ライトノベルのコミカライズ版となります。
私の身の回りでは昨年の前半あたりにこの作品の話題をちらほら拝見するようになったのですが、
多少気になってはいたものの結局私はそのままスルーしてしまいました。
それがコミック版とはいえ、再び私の興味の対象になったきっかけは、
2月に開催された「ワンダーフェスティバル」でお見かけした、
とあるガレージキットに一目惚れしたからでした。

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以前からチラッとではありましたが、原作小説の挿絵をされている竹岡美穂さんの
淡い色使いが好きだった私は、その雰囲気をきっちり持ったこのフィギュアのお陰で
今回この作品を拝見する機会を得ました。
なんたってコミック版は高坂りとさんのこの表紙!
揃えて置いたら雰囲気のよさそうな、少しレトロな背表紙、
そして本編中のメインヒロイン、天野遠子さんの初登場シーンでは
そこだけ4ページのカラーページになっているなど、色使いに対するこだわりを
全面に押し出した装丁になっています。

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さて、お話の方ですが…
中学の頃なんとなく応募した小説があろうことか大賞に選ばれ、
それから史上最年少・14歳の大賞受賞者にして
謎の覆面作家、井上ミウとして活動していた井上心葉。
しかしとある事件がきっかけで心に傷を負い、次回作を書くこともなく筆を折り、
今では周りに合わせて当たり障りの無い普通の高校生活を送る彼が、
物語が書かれた紙を食べてしまうほどに愛する「美食家」
天野遠子の秘密を知ってしまったことから、彼女が部長を務める
文芸部に所属することとなります。
そこでは遠子が「おやつ」と呼ぶ、彼女が出した三題噺
(遠子が3つのキーワードをお題に出し、それを使ってお話をつくる)を
毎日書かされたり(そしてその物語は文字通り「おやつ」として食べられてしまいます)、
学校内の様々な出来事や依頼に巻き込まれたりする…というものです。

読む前までは、タイトルや元がラノベということもあって「R.O.D」のようなバトルモノなのかなあ?
というほどに全く前情報なしで読んだのですが、どちらかといえばミステリ仕立ての
学園モノというカンジで、恋とシリアスを混ぜ込んだような内容。
特徴としてはモチーフとして実在する純文学の一節がところどころで出てきたり、
お話の幕間に物語中のとある誰かのモノローグが入ったりして、それがミステリー性を
帯びているんですね。
実在する物語をモチーフにしたお話作りでは、私の大好きなマンガの一つでもある
「本屋の森のあかり」などもありますが、あちらは童話がメインなので、モチーフの違いによる
作風の違いみたいな比較がなにげに面白かったりしました。

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カラー以外の作画の感想としては、いかにもガンガン系の可愛らしい絵柄で背景は少なめ。
コミカライズなので物語は当然原作者の野村美月さんの原作準拠なので
そちらの感想ということになりますが、物語を現実の食べ物に例え、
文字通り「味わう」表現は、実に斬新な驚きがあります。
純文学好きな方であればもちろん、その食べ物に例えられた物語の味わいがどんなものか
解るんでしょうね、羨ましいなあ。


高坂りとさんのHP → RK
天野遠子のフィギュアを作成されたディーラーLONG LONGのblog → longlong-lab
※こちらのフィギュアは完成品ではなく、ガレージキットと呼ばれる自分で組み立て、彩色するキットになります。
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