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青年のための読書クラブ [コメディ]


青年のための読書クラブ 1 (Flex Comix)

青年のための読書クラブ 1 (Flex Comix)

  • 作者: 桜庭 一樹
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2009/01/08
  • メディア: コミック


ああ…この顔だ このあいまいさ…このあいまいさこそ女なのだ
なにが精神的であるものか 女とは肉体なのだ


東京 山の手―
伝統あるミッション系お嬢様学校・聖マリアナ学園。
そこは穢れ無き少女達の乙女の園。
そんな中にあって、校舎の南、少女達から忘れ去られた
赤煉瓦のビルの3階に、「読書倶楽部」はあった。
そこは「少女」たちからはみ出した異端者達が集う場所。
そしてそこでひっそりと代々受け継がれてきた「クラブ誌」には、
この学園の清く美しい学園史からは抹殺された、数々の事件が
名も無き女生徒たちの手によって記録されていた―

FlexComix フレアにて連載
直木賞作家である桜庭一樹さんの原作を、
ふわふわした少女達にチクリとした棘を仕込んだような
痛みを感じさせる作風で知られるタカハシマコさんがコミカライズした作品です。
純真無垢な少女達の集うお嬢様学校で、正史には残らない数々の事件。
それらを「少女」たちからは一歩引いたところで傍観者のように淡々と、
歴代の読書倶楽部の部員が記した記録、という形式で綴った物語です。

ご存知であれば「少女革命ウテナ」というアニメが昔あったのですが、
学園の空気はそんな宝塚的な、夢見がちな乙女達ばかりが集う世界。
その中にあって1919年の学園創立から、100年後の2019年までの、
楽園の秩序を引っ掻き回した異端者達の物語が展開されていきます。

なんと言ってもこの宝塚的な時代がかった雰囲気がいいんです!
毎回エピソードに「マクベス」などの古典文学の一節をあてたり、
学園の一般の女生徒たちが影絵のように描かれて、マイノリティである
ヒロイン達を残酷に責めたてる「大衆」として描く手法といい、
桜庭一樹さんのお話の筋と、タカハシマコさんの作風とが非常によくマッチしていて、
原作付き漫画によくある違和感を感じさせないのは素晴らしいです。

img497.jpg
少女たちは自己愛の塊である。
彼女達の理想どおりの者であればもてはやされ
彼女達の期待を裏切れば、たちまち石もて追われる…
そんな「少女」たちに…「大衆」に見事な風穴を開けていく歴代のヒロインたち。
マイノリティのまま終わろうとも、一瞬の輝きを残して去っていく彼女達の活躍は
正に痛快活劇と言っていいのではないでしょうか。

最初はその独特の文体に戸惑うかもしれませんが、慣れると面白いですよ。
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