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願いましては [青春/自分探し]


願いましては (ウィングス・コミックス)

願いましては (ウィングス・コミックス)

  • 作者: 鈴木 有布子
  • 出版社/メーカー: 新書館
  • 発売日: 2011/07/23
  • メディア: コミック


欲しかったのは一人じゃないんだっていう感覚
どんな時も誰かがそばにいてくれるっていう安心感


珠算部…なんか最近物珍しい部活動を舞台にするマンガをよく見かけるようになった気がします。
例えば薙刀(なぎなた)をテーマにした こざき亜衣さんの「あさひなぐ」に
クイズ研究会を扱った杉基イクラさんの「ナナマル サンバツ」
毎回リアルに描かれる書道の作品が目を惹く河合克敏さんの「とびはねっ!」
そして忘れちゃいけないマイナー部活の火付け役・末次由紀さんの「ちはやふる」なんて
年明け元旦にだけやる まったりした「かるたとり」のイメージを
息もつかせぬスピードと駆け引きの文化系スポーツという認識に書き換えてくれました。
そして今回の舞台は珠算…いわゆる「そろばん」
一体そこからどんな物語が飛び出すのか、それではご紹介してまいりましょう!

Wingsにて連載。全1巻。

主人公の高校1年生・近江成親(通称・ちか)は、中学では強豪サッカー部のレギュラーだったが、
とあることがきっかけでサッカーの道を諦めざるをえなくなっていた。
そんな折、偶然先生を探して課題を提出しに珠算部の部室に顔を出した ちかは、
そこで短時間で次々と表示される数字の合計を計算する「フラッシュ暗算」の数字を読み取り、
その動体視力と瞬間視力を買われて珠算部に勧誘される。
サッカーの道を断念した ちかくんと同様に、珠算部の面々は皆、なんらかの事情で夢破れ、
それぞれの痛みを抱えながら集まっている人たち。
珠算部はそろばんに強い思い入れを持つ女の子・平安名有未(へんなうみ)にひっぱられるような感じで
一応集まってはいるものの、今ひとつ熱意に欠け、だらけ気味になっていた。そこへ
文化祭でのクラスの出し物として皆の前でフラッシュ暗算を解いてみせる事になった超アガり症の有未と
下心も手伝って有未のアガり症の克服に一役買うことになった ちかの姿を見て
珠算部の他の部員たちもいつしか自分達の挫折を乗り越えて前向きに新たなステップを歩みだしていく
青春群像劇になっています。

img315.jpg

物語はとある事情で人前で何かをすることがトラウマにもなっている有未が
それでもなんとか克服しようと ちかの特訓にしがみついていく姿が終始ぐいぐいと引っ張っていきます。
ひたむきに頑張りながらも ちかや、彼女の幼馴染で珠算部の部長である大機の事情にも
彼女なりの心配りを見せる姿がなんとも愛らしいんですよ。
そしてちかもまた、動機はどうあれ彼女の力になりたいと最後に道化を演じてまで
彼女のアガり症の克服に力を尽くす。
そんなことしてもムダじゃないのか?
好きで好きでしょうがなかった。越えるべき目標もあった。
それを自分ではどうにもならない理由でバツッと断念させられた絶望は根深い。
自分では切り替えたつもりでいても、ふとした拍子に自分の体が反応してしまう。
そんな自分一人では抱えきれない痛みを互いに支えあって乗り越えていく姿こそが
部活動という枠組みのストーリーの真骨頂なんじゃないかな。

img316.jpg

珠算の要素は主に「魔法のように」すらすらと暗算をしてみせる姿や、
親のお下がりのそろばんに貼られている検定シールに込められている。
この一級一級上がるごとに増えていくシールあつめの楽しみは、
そろばんやっていた人なら共感できるんじゃないかなと思います。

ほんの全6話のお話なので全員が救われるところまでの話が展開できなかったのは
若干残念ではあるけれど、エピソードまで考えてあったとあとがきにあるので
後日談を書き下ろすことも多いという著者さんのWiki情報に期待したいところです。


鈴木有布子さんのHP → ゆあん
1話おためし → 新書館HP
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