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コクリコ坂から [恋愛]


コクリコ坂から

コクリコ坂から

  • 作者: 高橋 千鶴
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2010/07/10
  • メディア: コミック


これから踏み出すわ あなたにむかって!

一昨日からスタジオジブリの新作映画「コクリコ坂から」の上映が始まりましたね。
私はここ数年はあまりジブリのアニメは観ることがなくて、今回も観ようかどうか迷っているんですが、
まあここはひとつ原作本を読んでみようかと思いまして読んでみました。
ジブリさんは原作を下敷きにしつつもかなり脚本から設定から
手を入れるのは承知していたつもりだったのですが、やっぱりこの漫画の読後に
映画のホームページのあらすじを読んでその違いに愕然とし、
ますます観にいくかどうか躊躇ってしまう結果になってしまいました(;´▽`A``
そんなわけで映画に感動して原作はどんなんじゃいな、と思われている方
映画よりも原作の方に興味を持っている方(この時期にそれはないか(;´▽`A``)に
中身のご紹介をしてみようと思います。
映画をご覧になる予定がある方は、別物ではあるものの映画と共通する要素もありますので
映画をご覧になってからにするのが良いかもしれません。


初出は少女漫画誌「なかよし」の1980年1月号~8月号に掲載。全1巻。
作画を担当した高橋千鶴さんは1977年に「ルーディの誕生日」でデビュー。
少女漫画誌や女性誌などでも作品を発表されたそうで、代表作は「ママは元総長」(全6巻)。
絵柄は時代を感じさせる一昔前のいかにも少女漫画!といったもので、口の中に☆が入ってたり、
デフォルメ顔の時に口がハート型になったり、8頭身のイケメンが出てきたりと
80年代くらいの懐かしい絵です。
そして原作の提供は佐山哲郎という男性の方のようなのですが、これまた少女漫画としては
特に後半あたりはいかにも少女漫画…!ってカンジなんですよ。

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船乗りだった父が海の事故で10年前に行方不明になり、
奔放な母はカメラマンとして渡米中。小松崎海は両親に代わって弟妹と祖母、
それに3人の下宿人たちの総勢6人を相手に一家と下宿を切り盛りしていた。
毎朝の朝礼は欠かさず、食事は大量に買い込んだ安いイワシ料理。
住民達は正直辟易はしているものの、お金の管理に無頓着な母に代わって
苦しい家計をどうにか回していることは知っていたし、なによりいつも一所懸命で
明るくハキハキした彼女の人柄に惹かれて、なんだかんだで下宿人たちも
この女子高生の小さな管理人さんにしっかり者の可愛い妹のように接するのでした。

そのころ空たち姉弟たちが通う港南学園では、新聞部部長の風間俊と生徒会長の
水沼が起こす騒動によって、生徒も教師も翻弄されていた。
その騒動とは、新聞部が発表した「ミスター・ミス港南」の記事で、
騒ぎが収束したと思えば、今度は二人が意見を異にした「物理法則」について
持論の正しさを証明すると宣言して風間が校舎の3階から飛び降りる事件が起き、
続いて風間が学校制服を撤廃し自由な表現を!と主張すれば、
そうはさせじと水沼も規則の正統性を振りかざし、程なくしてそれは学園を二分する騒動に発展する。
二人が対立するごとに新聞部の号外は売れに売れ、
それらの騒動にどことなくわざとらしい雰囲気を感じて傍観を決め込んでいた海は、
しかしいつの間にやらそれらの騒動に巻き込まれ、次第に風間に惹かれていく…
というお話。

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ジブリのアニメでは時代設定が東京オリンピック開催の前年である1963年ですが、
こちらは連載当時と同じ80年代。
始めは不誠実な風間の態度に憤っていた海が、ある日風間の意外にいい所をみて見直し、
やがて風間と相思相愛になる。最後にはもう一波乱あって、
さあ、二人の恋は一体どうなるのか…!? という筋の恋物語なのです。
カルチェランタンは出てこないし、それを保存する運動も無く、
代わりに二人のアジテーターとそれに踊らされる学生たちが描かれています。

個人的には風間君に惹かれ始める前までの、しっかりしていて
流されずに自分の意見をズバズバ言う海がとても魅力的だったのですが、
恋を知ったあとはすっかり運命に翻弄される悲劇のヒロインみたいになっちゃったのが残念。
川原泉作品に出てくる主人公ほど達観せよとは言わないまでも、
すっかり恋する乙女になっちゃってるのが残念というかなんというか…(;´▽`A``
風間君の頬を張ってでもぐいぐい引っ張るくらいのガッツが欲しかったなあ…。
でもそうなると当時の読者の共感は得られないという判断なのでしょうか。

でも前半の海はしっかり者で頭の回転が早くて行動力もあるので
他の生徒たちが彼女に惚れるのも十二分に判るくらい魅力的でした。
それにこの時代らしいといえば、逆に時代を感じられる要素があれこれ詰め込まれて
懐かしい気分で(若い方には新鮮に)読めるかもしれませんよ。
「おっと かみなりの落ちる前に退散だ」
なんてキザなセリフにシビれてしまいました、私。
それにどうにもならない「運命」に翻弄される二人、という題材と、
その衝撃の結末のラスト6ページはちょっとした見ものですよ。

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スタジオジブリ「コクリコ坂から」HP
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