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地獄のアリス [アクション]


地獄のアリス 1 (愛蔵版コミックス)

地獄のアリス 1 (愛蔵版コミックス)

  • 作者: 松本 次郎
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2011/02/18
  • メディア: コミック


バカの相手をしてやるのはホントつかれるよな…

今回ばかりは集英社に感謝したいと思いました。
松本次郎さんの漫画が分かりやすい「物語」になっているから。(;´▽`A``
きちんと「物語」の体裁になった漫画を出してもらえたことで、
ファンの方からは本来の松本さんの持ち味は幾分か損なわれていると映るかもしれないけれど、
氏のその独特な感覚、ノリが理解できずに絵柄には強く惹かれるものがあったものの、
以来ニガテとしてきた私も楽しめるエンターテインメント作品になっていたことは
非常に喜ばしいことなのでした。

少し違う世界 少し壊れた世界 少し残った人々 それから― 少し壊れた人々
何かがあって 今は一面の砂漠と うち棄てられた街
それから水場を中心にしてできた街「コミューン」に集まって細々と暮らす人々
これはそんな北斗の拳的近未来の、とあるスナイパーの少年の物語。

スーパージャンプにて連載。
コミューンに属さず、廃墟となって人気も無いビル郡に
美少女型の「人造人間(セルロイド)」のアリスと二人きりで暮らす14歳の少年・シュウ。
彼は自身の天才的な狙撃能力をもって、コミューンからの輸送車を狙った追いはぎを撃退して
日々の糧を得ていた。
話はあるとき、シュウがいつものように追い払った賊どもから
結果的に救い出すことになった女性・マキルダに出会ったことから始まります。
マキルダは廃墟を根城にして孤独に暮らすシュウに、強くコミューンに来ることを薦め、
シュウは一度目はそれを拒否するものの、その後食い詰めてマキルダに再会したとき、
やむを得ず彼女の誘いに乗ってコミューンにやってくることになります。

父親を殺され半年前から廃墟に住んでいたというシュウは
典型的ないじめられっこ体質な少年。
それを認めまいとする虚勢からか、気に入らないことがあると人造人間のアリスに当たったり
マキルダに対して尊大な態度をとります。子供なんですね。
マキルダは街で暮らすことを嫌がるシュウをなだめすかして街に連れて来るのですが、
その俺様的態度が他人をイラつかせるのか、血の気の多い連中と軽くトラブルになったりするのです。

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物語はまだ序盤ですが、尊大でいじめられっこ体質の少年と、
マキルダから言われて渋々シュウの世話係りをすることになった
気の強いいじめっ子気質のイライザとの凸凹コンビっぷりが面白く、
実は根っこのところは似た者同士の二人がこの先どのような活躍を見せるのかが
物語上の見どころになっています。
それからなんと言ってもこの漫画は松本次郎さんの作画がいい感じ。
「無限の住人」の作者である沙村さんと似た感じの、のたくったような、
でも不思議と力のある描線。
物語の冒頭でも出ますが、スパッとキレの良い狙撃や銃撃のシーンが
このザカザカと描きこまれた線と、そのど真ん中にポッカリ開く空白との
コントラストで表現されて、カッコいいんですよね。
そしてそんな絵で描かれるどこか屈折したシュウとイライザの
「セックス&バイオレンス」+時折おバカなノリが心地よい。
私のように 「善良なる異端の街」や「べっちんとまんだら」が理解できず
敬遠していた向きにもお薦めできる、読みやすいエンターテインメントです。
従来のファンの方には、あとがきのおまけマンガにいつもの
どうにでもなれってカンジの不条理ギャグもありますのでご安心を。

img823.jpg


松本次郎さんのHP → 漫画家松本次郎オフィシャルページ
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