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振袖いちま [コメディ]


振袖いちま 上 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)

振袖いちま 上 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)

  • 作者: 須藤 真澄
  • 出版社/メーカー: エンターブレイン
  • 発売日: 2010/05/24
  • メディア: コミック


わたしのこと ちゃんと気付いてくださらなきゃだわ

偶然家の物置から出てきた市松人形。それは ゆきの曾祖母の形見だった。
折角だからと部屋に持ち帰り何気なく名前を尋ねると、人形は「いちま!!」と応えた。
なんとその人形は自ら考え、喋るうえに変身して人間の少女の姿になることもできる人形だったのだ。
聞けば彼女は、大正の時代に生きたゆきの曾祖母にあたる「お友達」の
叶えられなかった夢を叶えたいのだという…
「そーなの がんばってね」
一方的に「お友達」のかつての夢をまくし立てるいちまに、げんなりしたゆきが適当な相槌を打つと
「ええ、それにしてもゆきさんが学生さんで良かったわ お時間たっぷりあるでしょうし」
いちまがにっこり微笑う。
「………わたしががんばるの?」
「がんばるの」

そんなこんなで 愛らしさとウソ泣きが得意技の、
超わがまま人形・いちまさんに振り回される ゆきの受難の日々が始まった―!
「ゆきさん。新しいお着物作ってくださらない?」
「へーへー…(涙)」

コミックFantasyにて連載。全2巻。
今回の作品は2回ほど新装版が発刊されていて、初出は1990年になります。

大正生まれの市松人形・いちまさんが、ひ孫である ゆきに
「曾祖母にしていちまの大切なお友達」の叶えられなかった夢と称して
様々な無理難題をふっかけるという物語。この作品、大好きなんですよ~

市松人形といえば、今でこそ「髪が勝手に伸びる」だのという不気味の対象にされがちですが、
元は女の子の着せ替え人形というべきもので、女の子はこのお人形でおままごとをしたり、
布の端切れなどから人形の着物をあつらえたりする、いわばお裁縫の練習台としても
親しまれていたものだったそうです。
わがまま人形・いちまさんは
「人形を沢山作るのがお友達の夢だったわあ」とか
「ミルクホール(喫茶店)で沢山の人の憩いの場を作るのが夢だった」とか
何かにつけていちまの思いつきのような「お友達の夢」を思い出しては、
ゆきに自腹を切らせて大量の布を買わせ、数日がかりで人形を大量に作らせて
格安でご近所さんに売らせたり、屋台を急造させて家の庭で一日限りの
ミルクホールをやってみせたりします。
もうその思いt…いやいや「お友達の夢」が実に突飛で好奇心に溢れていて、
まるで規模の大きなおままごとをしているような、振り回されているゆきには気の毒だけれど
須藤さんのファンタジー的な可愛らしい絵柄と相まって「カワイイ夢だなあ」
と微笑ってしまうんです。(;´▽`A``

そしてお人形といえば「寂しがり」なのもお話の魅力の一つです。
先日ご紹介した「くくりゃんせ」や、西洋人形を主役にした「ローゼンメイデン」もですが
やはり人形たちがわがままを言うのは、自分にかまってほしいという寂しさの裏返しなのです。
そしてこのいちまさんもまた、とてもプライドが高くて自分の弱さを認めたがらない性格ですが、
「今は亡きお友達にしてゆきの曾祖母の夢を叶えるため」という大義名分を掲げながら
明らかに自分のやってほしいことを ゆきにさせるのです。
その度にゆきは極力逃げ出そうとするのですが、いちまの振りかざす大義名分に、
そして何より外面が良くて他人には素直に従う態度を見せる いちまが
「唯一ワガママを言える相手」として自分に頼んできていることを感じるからこそ
断りきれず協力してしまうのです。
もうね、この二人の関係が本当に好き!

img568.jpg
ワガママで目立ちたがり屋でおきゃんな いちまさん。
そしてそれに振り回されながらも、どうしてもいちまさんに付き合ってしまう ゆき。
昔の友人との思い出にすがるいちまさんが、やがてゆきを「新しいお友達」として
認めていく物語。
迷惑なんだけどその発言がいちいち可愛らしいワガママ姫は必見ですよ!


須藤真澄さんのHP → おさんぽ王国
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