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インセクツ [スリル/サスペンス]


インセクツ 1 (バーズコミックス)

インセクツ 1 (バーズコミックス)

  • 作者: 杉山 敏
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2007/08/24
  • メディア: コミック


病院に行ったついでに、いつもと違う本屋に寄った時のこと。
漫画の新刊本のコーナーに「ハカイジュウ」の新刊が置かれ、
その隣にこの本が置かれていました。
いつもの街並みを我が物顔で蹂躙する巨大昆虫の群れ。
後ろの表紙に書かれているあらすじも最低限で、
とにかくこのインパクトのある表紙絵に惹かれて、この書店にはあまり来ないし、
他の店で手に入るかも微妙な知らないタイトルだったので大人買いしてしまいました。
本屋さんグッジョブ!
このレコメンドはストライクだなあ。
パニックホラー好きな向きがこの書店にどれだけ訪れたかは判らないけれど、
やっぱこういうちょっとマイナーぽい漫画が浮かぶ人は漫画好きな人だよなあ。
などと、ちょっと感動してしまいました。
それではご紹介しますね。

WebコミックGENZOにて連載。全4巻。
著者の杉山敏さんは、映画化された山田悠介さんのホラー小説
「リアル鬼ごっこ」のコミカライズなどを手がけた方で、
今回の作品は2007年~2009年まで連載された杉山さんの初オリジナル作品として
2011年までで1巻が7刷されています。

お話は製薬会社のテルバイド化学が開発した有用なタンパク質を生み出すために
人工的に開発された「ペレナドウイルス」が想定外の効果を発揮し、
ウイルスに感染した昆虫達が巨大化&凶暴化したために街中が大パニックになるという
パニックアクションものとなっています。
実験は即時中止、何故か強いて楽観的な態度を取り続ける所長をおいて、
テルバイド化学の研究員たちは国や関係各所に非常事態を報告、
報告を受けた国側は研究員たちが驚くほどに迅速に自衛隊の派遣を行い、
非常事態を宣言してたちまち街を一定の区域で強制的に隔離する政策を敷きます。
携帯電話は通じず、ネットも遮断。
あらゆる情報統制が為され、街ごと箱庭と化した隔離区域内では
あちこちでウイルスに感染した虫たちが湧き出して人々を襲うようになり、
何らかの事情を知っていたらしい所長を喪った研究員達は、
次第にこの一連の騒動が何者かに仕組まれたものなのではないかと思うようになっていきます…。

img295.jpg

主人公はテルバイドの研究員で、この騒動の真の黒幕を暴き出そうとする兄・辰彦と、
隔離区域内に偶然住んでる家や学校が含まれていて、街中で次々と虫たちに襲われる弟・順が
交互に描かれていきます。
なのでハカイジュウのように常に逃げ惑う主人公視点で、
世界に一体何が起きているのか分からないという大いなる謎という要素は少なく、
そういう意味では箱庭内での物語になっていることが、一つ残念ととる方もいらっしゃるかなとは思います。
しかし私としては逆に、黒幕側がうまくコントロールしているつもりだったものが、
次第次第にその思惑を外れていき、いつの間にか追い詰められていくドラマが面白いなあと思えました。
そうこうしているうちに加速度的に巨大化し、通常の銃器では歯が立たなくなっていく虫たちも
いい感じにエスカレートしていって最後は怪獣クラスになるというド派手さ。
陸・海・空から軍隊が押し寄せ、虫とドンパチやる姿はエンターテインメント的に面白いんですよ。

img296.jpg

ホラーとしては若干弱めで、人が次々と虫たちの餌食になってはいくのですが、
暗闇の向うで何かが蠢いてる…という描き方というよりは、突然バーン!とマンホールの蓋が
目の前で吹き飛んだかと思うと、そこからわらわらと虫たちが飛び出てきて「ギャー!囲まれたー!」
っていうパニック要素が強いかな。食われる時はホント一瞬で捕食されちゃうし。
追い詰められた人々が残酷な行動に出る、というのも殆ど無かったのは残念だったかな。
ドラマは主に兄が暴こうとしている陰謀劇に集中しているので。

img297.jpg

総じて何らかの葛藤とか選択とかを迫られる要素には乏しいのは残念でしたが、
陰謀劇、パニックモノとしては面白かったエンターテインメント作品でした。
最近コミックバーズの方で「インセクツR」という続編がスタートしたそうなので、
気になった方はRの前作として読むには丁度良いタイミングなのではないでしょうか。


杉山敏さんのHP → 杉山敏の美術館
インセクツ作品紹介ページ(1話お試しあり)→ 幻冬舎HP
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