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秘身譚 [ファンタジー]


秘身譚(1) (KCデラックス)

秘身譚(1) (KCデラックス)

  • 作者: 伊藤 真美
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/11/17
  • メディア: コミック


良き死出の旅を―

紀元217年・帝政ローマの時代―
時の皇帝・カラカラを暗殺し、新帝となったマクリヌスは
首都ローマの東方、シルクロードの終着点であり、敵国パルティアと国境を接する
最前線の大都市・アンティオキアに留まり、自身の地位の安定を図る。
この街を闇から牛耳る軍仕官、Cn・D・ポリオは、帝位の簒奪を画策する
前皇帝の血縁者達に協力を依頼される。
退廃と爛熟、そして神秘に満ちたローマ帝国は、大きな時代のうねりを迎えようとしていた…

マガジンイーノにて連載。
以前冲方丁原作による、15世紀イタリアを舞台にしたダークファンタジー
「ピルグリム・イェーガー」を連載された作家さんによる数年ぶりのマンガ復帰作になります。
古代ローマを舞台に帝位を巡る影の闘争…という権力争いというよりは、
その権力争いという舞台を背景にした、ファンタジーアクションという印象ですね。
PSPのゲーム「剣闘士グラディエータービギンズ」というゲーム中に、
ポリオの元で彼のために暗躍する美剣士・エラが登場するなどの
コラボレーションもされているようです。

厚みのあるファンタジーだなあ というのが私の印象です。
古代ローマの歴史考証に、主に古代地中海地域の宗教史の学者でもある
小堀馨子さんのアドバイスを受け、「騎士」に「エクェース」とルビをふる等
あちこちに現地の言葉をあてたり、闘技場、屋敷、そしてテルマエ・ロマエでもお馴染みの
風呂の描写など、しっかりと描き込まれた背景や、頭飾りの付いた皇帝の兜、
ローマ市民の特徴的なゆったりとした衣装などが雰囲気を出しているんですよね。

そしてそのしっかりした厚みと権力闘争というポリオを主役とした政治的な駆け引きを背景に、
裡にとある秘密をもった線の細い、美しき剣士エラが、鍛え上げられた鋼の如き肉体をもつ
新皇帝に通じる男達を相手に大立ち回りを演じる、というシーンが見所です。
「シルエットだけでキャラクターが判る」ことを信条としているという伊藤さんのキャラは、
まるで格闘ゲームのキャラクターのように力強い筆致で描かれ、
古代ギリシアの神・ヘカテーや、月(ルナ)、太陽神(エルガバル)などを崇める
当時の宗教的要素も強く反映してカッコよくて神秘的で幻想的な要素がふんだんに登場してきます。
題字は独特の艶っぽいデザインを得意とする私も大好きなイラストレーター・中村博文さんに
お願いしたそうで、槍のような切っ先と、血液か蜜蝋のようなデザインがカッコいいんですよね。

img592.jpg
お話としては世界観や雰囲気を出すことを優先したためにまだまだ序盤で
派手なアクションシーンなどが記憶に残る印象ですが、
帝位を巡って暗躍する勢力と、エラの秘密、そしてそれらに巻き込まれていく人々…
次巻以降期待が持てそうな気配はするので楽しみにしようと思っています!


伊藤真美さんのblog → Rindblog
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