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この彼女はフィクションです。 [恋愛]


この彼女はフィクションです。(1) (少年マガジンコミックス)

この彼女はフィクションです。(1) (少年マガジンコミックス)

  • 作者: 渡辺 静
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2011/06/17
  • メディア: コミック


…わたしをこんな女にしたのはユーリなんですよ?責任…とって下さい

葉村裕里 高校1年。
俺には人に言えない趣味がある。
それは、転校が多くて友達のできなかった俺が、理想の女の子像を思い描いた
「ミチル」と言う名のオリジナルキャラクターの製作。
5歳の頃から書き始め、もう10年もの間たった一人の架空のキャラクターを創り続けている。
―けれど、フーコ先輩との出会いが、そんな俺の目を覚まさせてくれたんだ。
あの高校生らしからぬ凛とした佇まい…透けるような白い肌、物憂げな眼差し…
某有名文芸誌で新人賞を獲得するほどの文学少女でもある彼女は
俺にとっては正に高嶺の花だけれど…
もうミチルの製作はやめよう―そう思うほどに惚れこんでしまったんだ。
俺はミチルとの決別をするため、これまでに生年月日や趣味嗜好はもちろん
生い立ち・癖・体質…思い付くまま自分の理想を描き込んだ
99冊もの「ミチル」の設定ノートを廃棄することに決めた。
俺の10年の軌跡…せめて別れは盛大に…
そう思ってやってきた神社。しかし、そこで俺の前に現われたのは…

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週刊少年マガジンにて連載。
いわゆる「リアルでは全くモテない主人公が、仮想から現われた自分の理想の少女と出会う」
シチュエーションモノです。
偶然にも先日似た感じのシチュエーションの漫画を拝見し、
意外に自分がこういうのが好きなんだなあと認識することになったりしました。
自分の理想の少女が現実に現われ、自分を好いてくれる…
そんな非モテ男子の夢の結晶のようなこのシチュエーション。
今回の作品はなんたって主人公の裕里(以下ユーリ)の思い入れがハンパありません。
萌えアニメ200時間耐久も相当ですが、M・S DOLLSをはじめとしたこのテの物語が
大抵思春期以降の、あふれるリビドーの集合体であるのに対して、
こっちは5歳の頃から10年間更新し続けた、執念すら感じるユーリの妄想の結晶体。
童顔で黒髪ロングでやきもちやきな、自分を一途に好いてくれる
正にその隅々までが彼の理想形で固められた少女なのです。
しかしなんという運命の悪戯か…
ユーリの心はそんな理想系とは色々異なる文学少女・久住風子先輩(以下フーコ)の方に
傾いてしまっており、彼がいつかノートに描き込んだとおりに、その豊満な胸を含む完璧な肢体に
エプロン一丁という姿を惜しげもなく晒してくれるミチルにグッと惹かれながらも、
しかしその想いに応えられないという三角関係ができあがってしまうのです…!

話の流れとしては、かつての自分の理想であったミチルに迫られながらも、
ユーリはフーコ先輩が好き。そして高嶺の花だと思っていたフーコ先輩が、
実はユーリに脈アリ…? という構図になるのですが、ここで面白いのは
ミチルに隠された「設定」です。
ユーリがかつて10年もの間その時々の彼の理想を書き連ねた99冊のノートの中には、
彼の理想の女の子の姿形から性格から、下着の好みから…
挙句の果てに「怒ると目からビームが出る」なんて、その時の何かに影響されて
書き加えられたらしい珍設定まで存在し、やきもちやきな彼女の目から正にそれが飛び出したとき、
どっちを選ぶ!?的甘くて切ないラブコメではなく、不倫がバレて戦々恐々とするダンナみたいなw
スラップスティックコメディな展開を見せるのです。

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一体過去の自分がミチルにどんな設定を書き込んだのか…
必死に記憶を手繰り寄せるものの、子供の頃の10年といえば
タイムカプセルを開いて当時の自分が別人とも思えるほどに感じられる年月です。
ミチルの出現と入れ替わりに設定ノートは消えてしまったため、
書いた本人も思い出せない設定が満載なのが実にうまいなあと。

これを読み終わった時にふと
「はたしてユーリはミチルに対して不義理をしているのか…?」
という疑問が浮かびました。
ミチルはユーリから10年もの間その愛を一身に受け、
今回念願叶ってユーリの前に現われることができました。
しかしユーリの心は既に別の人に移っており、正直なところミチルのことを負担に思っているようです。
まさか自分の妄想が現実になるとは夢にも思わぬことで、
予測不能の天災みたいなものだからこれはもう気に病むことは無い、
んじゃないかなとは思うのですが…
目からビームはとりあえず置いておくとしても、自分の理想の少女が
自分を一途に好いてくれるのを拒み続けるこのシチュエーションに
きまぐれオレンジロード的なラブコメ王道の「積極的な妹っ子」的ポジション、かつ
主人公が彼女に未練を感じさせるような既成事実は既に10年もの思い出としてある、という
幼馴染的要素もあり、一方で一見クールビューティーなフリして
実は恋愛にオクテなフーコ先輩がユーリに惹かれていく過程も丁寧に描かれていて
この一味違う三角関係ラブコメを否が応にも期待せざるを得ません。


渡辺静さんのblog → シズムブログ
1話おためし → マガメガ(週刊少年マガジンオフィシャルサイト)
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