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COMITIA100 同人誌感想9 ~Circles' Square編 [同人誌即売会]

Cirles' Square
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CircleS' vol.2
コミティアで購入した同人誌紹介9回目。
今回は「同人をもっと楽しくする情報誌」と銘打って、毎回同人に関わる人々へのインタビューを通して同人の可能性を探っていく かつゆーさんシアンさんのフルカラー同人誌をご紹介します。
創刊2号目となる今回は、コミティア100への参加ということもあり「創作同人、再入門」。
コミティア実行委員代表の中村さんやコミティアに参加する有名サークルさんのインタビューを通してコミティアと創作系ジャンルの同人誌の魅力について描き出していきます。
まずフルカラーというのもあるのでしょうが、やっぱり相変わらず情報の整理やレイアウトを含めたデザインが良いなあという印象。最近は普通に町中の書店やコンビニ等で見かける情報誌のような体裁の同人誌もちらほら見かけるようにはなりましたが、これほど整然としていて読みやすく面白い、有り体に言って「商業誌のような」情報誌はなかなかありません。扱ってるテーマが自分にとって強い興味があるから、というゲタを履かせている部分もあると思いますが、それだってこの同人誌が一人のコミティアに通う人間を惹きつけうる企画力の勝利と言えるわけで…
…と、褒め殺ししてもアレですので内容について触れますね。

先述の通り今回の特集は、創作ジャンルの同人の魅力に迫っています。
そこで誌面の前半は、創作同人とはなんぞや?という基礎的な情報を載せつつ、今や創作同人ジャンル最大手の即売会へと発展した「コミティア」の紹介に大きく紙幅を割いています。
インタビューでは第3回開催から現在までコミティアの代表を務める中村公彦さんを迎えて、'84にマンガ情報誌「ぱふ」のバックアップを受けて記念すべき第1回目が開催された経緯から、遂には5600を超えるサークルとそれを遥かに超える規模の来場者を迎える規模に至った現在のコミティアまでの歩みを紹介しています。
年々コミティアの認知度が増すとともに発展していく参加規模。
始めは小さな会館を借りて101サークルの参加を得てスタートしたコミティアは、以降駅ビルのアーケードで開催されるなど会場を転々として、時には会場確保の失敗から苦しまぎれに出たアイディアが、今でも伝説に残るお座敷形式の即売会「コミティアX」という変化球を生み出しつつ、日本最大級のビッグサイトでの開催を行う規模へと発展していきます。
即売会の最大手「コミックマーケット」が語られる時もそうなんですけど、同人誌即売会の歴史を紐解く時、必ず話の背骨になるのが「開催する会場」の変遷なんですよね。
参加規模が増す毎にそれを受け入れる会場確保は運営側にとって非常に悩ましい要素らしく、どこかの街の会館を借りる規模でならまだしも、常に様々なイベントで様々な企業が利用するビッグサイトのような会場は、思った日に確保しようとすれば1年とか2年とか…下手すればそれ以上前に会場側と調整を始めないと難しいのだと聞いたことがあります。それくらい前から必要な開催規模を予測し、予算を立て、会場側と交渉し、それでも時には様々な理由で思ったように借りられないという事態に陥ったりすることもあるわけです。
2008年にはジャンルは異なりますが模型製作会社「海洋堂」が主催して現在も年2回行われる、これまた大規模な模型・フィギュアの即売会「ワンダーフェスティバル」の会場で、エスカレーターの逆流による事故でけが人が出てニュースになったりしましたが、その不測の事態が次回以降のワンダーフェスティバルという即売会自体の存続の危機に直結したりもしていました。実際次の2009年冬の即売会は中止され、キャンセルに伴う様々な手続きが海洋堂に与えた影響は非常に大きなものだったでしょう。参加する側には見えないところですけど、開催会場を振り返る事は=そこに注がれた様々な運営委員会の、ひいては即売会の歴史を振り返ることと言えるのだと思います。

運営側へのロングインタビューの後は、参加するサークル側のインタビューも掲載されています。
「JH科学」「辺境屋」「壁の彩度」「まつり蔵麹室」「STARWALKER STUDIO」と、コミティアに参加する方なら誰もがおそらくサークル名を聞いたことがあるか、同人ショップやアキバBlogなどの情報サイトでそのサークルの本の表紙を見かけたことはあるだろうくらい有名なサークル揃い。
ぱっと見の印象、いずれも非常に企画力に優れて見た目の紙面づくりも面白いサークルさんばかりで、個人サークルもあるけれど複数人がそれぞれ役割分担して創りあげていく中で、土壇場に繰り出される「一部仕様を変更する!」(by大東京トイボックス)的なお話や、企画書を書き慣れているようなプロの方が仕事で出来なかった企画を同人にもってきた、みたいな話とかが刺激的でした。
逆に私が想像していたような「毎回上質なストーリーで強い人気をほこるサークル」や、「コミティアの草創期から参加している生き字引的な古参サークル」であるとか、「コミティアでの参加をきっかけに、現在はプロの漫画家として活躍されている方」なんかのお話も伺ってみたかったかなとは思いましたが、紙幅の都合かティアズマガジンでの紹介との差別化を計った狙いもあるのかもしれません。
インタビューに登場したサークルさんはいずれも創作ジャンルという「自分たちのアイディア次第でどんなものも創ることができる」ということに強い魅力を感じ、こだわって創っていることが感じられるお話をされていました。インタビューの合間にそのサークルさんが今まで発表してきた同人誌の誌面が紹介されていて、制作裏話とともに「こんな手の込んだ同人誌つくってたんだ」と思えるものばかりでそこはフルカラーの誌面の強み、見た目にも楽しかったですよ。

第0号から拝見して相変わらずの面白い誌面づくりに刺激を受けまくりな私ではありますが、今号に関してはふと「この本は誰に向けたものなのだろう?」という疑問が湧いて来ました。
この本が手に入れられる機会は必然Circles' Squareさんが参加するコミティアとコミケ、それから同人誌の販売を委託されるショップに限られます。けれど今回の「創作同人の魅力」を伝える目的は
1.コミティアに参加するような元々創作ジャンルに興味がある人にその魅力を再確認・あるいは新しい魅力を知ってほしい
2.二次創作の同人誌は読んでるけれど創作ジャンルには手を出したことが無い人にその魅力を知ってほしい
なのかなと想像するわけですが、1はもう私自身を引き合いに出すまでもなくコミティアでの頒布を行うことで実行されているとして、2という意味では、二次創作ジャンルの参加者が多く訪れるコミケへの参加や、同人を扱う書店への販売委託を通して行なっていますが、つまり何が言いたいのかというと
3.マンガは好きだけど、同人誌は敷居の高さを感じていて手に取れない層へのアプローチとして
活用できないかなあと思うのです(具体的には「animate」とか…)。大手書店ジュンク堂にだって同人誌コーナーはあります。これだけキャッチーな表紙と中身ならイケると思うんだけどなあ。どうなんだろう。

さて、以上のような感じで運営側、同人誌の創り手側のインタビューやCircles' Squareさん自身の体感を通して創作ジャンルが「一から自由に自分の創りたいものを作って頒布できる」ことにその魅力があるということが綴られていた今回の特集。それでは同人誌の大部分を占めるマンガやアニメのリスペクト的側面を強く持つ「二次創作」に関わる方は二次創作のどこに魅力を感じているのでしょうか?
それは今年の冬のコミケに発行予定の次の号で採り上げられるそうです。
商業作家としてもご活躍中のなかじまゆかさんによってイメージキャラクターも創られたCircleS'。
手に取りやすいキャッチーな体裁で、同人に精力を傾ける人の良質のインタビューを掲載している興味深い同人誌ですので、マンガに強い関心を持つ方であればきっと楽しめると思います。
見かけたらお手にとってみてはいかがでしょうか。


Circles' Square さんのウェブページ
[委託書店]
ComicZIN とらのあな メロンブックス

【既刊感想】
Circles' Square vol.0/vol.0 反省会編

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