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COMITIA100 同人誌感想6 ~京大漫トロピー編 [同人誌即売会]

京大漫トロピー
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京大漫トロピー Vol.7 平成二十三年度ランキング号
さて、前回に引き続いて書評関連のジャンルからTMRと同じ大学サークルの漫画読みが集まって発行した同人誌をご紹介します。
こちらもツブヤ大学で紹介されていた京都大学の漫画批評サークルの会誌。
1年に1度、その年で発行されたマンガを総括してランキングを発表する号と、それ以外の号で都合2号ずつの発行をしているようです。なので私が購入したのは昨年の11月末に発行された「マンガランキング号」。
ツブヤ大学で紹介されたのもおそらくこの号だと思われます。比較の意味でTMRの方もランキング号を買っておけばよかったかなと思ったりはしましたが… とにかくご紹介して参りましょう。


TMRの会誌と同じく中とじの簡素な冊子ではありますが、まずはそのボリューム。188ページって…(^_^;)
いやすごく読み応えがありましたよ。
中身はランキング号ということで、そのほとんどがこれからご紹介するランキングに関する企画なのですが、それ以外にも「1日で京都府のブックオフをめぐる」というTMRでも行われていた企画のショート版が掲載されていました。
(※TMRとは互いのおすすめ本のクロスレビューをしあうというくらい交流があるそうです)

京大漫トロピーの部誌を読んで感じられたのは、とにかくメンバー間の強烈などつき合い。
ランキングを決めるにあたっては、メンバーがそれぞれ単行本になっていない読み切り作品を含めて今年動きのあった漫画の中から30作品をランキングにして、それぞれの順位に割り振られたポイントを合計して総合ランキングを発表するというオーソドックスな形なのですが、凄いのは「この漫画はクソ!」と逆にマイナス点をつける権利が与えられているところ。ランキングでは(本人がそれを意識してやってるかは判りませんが)、自分の好きなマンガを他のメンバーに「布教」することで多数の賛同者を得てランキングの上位につく「根回し」的なことも行われており、逆に「これはそこまでじゃないやろ」と思ったメンバーがマイナスポイントを付けることでセーブするというやり取りがランキング結果への座談会形式の記事の中で赤裸々に語られます。なんていうかこれも内輪の部誌の気安さか、マイナスをつけた理由には「アイツがつけたからマイナス」とか「なんとなく…」というなんとも理不尽な理由もあって、言ってしまえばその子供っぽい行動に門外漢である私からは「ぇー?(^_^;)」と思ってしまうところもあるのですが、ともあれ10人規模のサークルのランキングにこれだけ人が動く、情熱を込める様子には素直に感動させられてしまいます。

繰り返すようですが漫トロピーは徹底的に相手と議論するぶつかり合いが面白い。
その京大らしさは実は総合ランキングに対する座談会の記事に対してよりも、その後にメンバーが自分の提出した個人ランキングに他のメンバーからツッコミを入れられる「個人ランキング座談会」に本領が発揮されます。
これは浴びせられる他のメンバーからの質問にどれだけ納得させるリプライを返せるかを競うもので、ナイスな返答が出来ればプラス点を、曖昧でぼんやりした回答しかできなければマイナスを付けられ合計点数が決まります。これがねえ…まあなんていうか鍛えられるよなあと。もちろん中には「言ってることは解るが、お前の態度が気に食わない」的なことも起こりうるわけですがw、「なんでこのマンガを選んだの?」とか「このマンガがこれより上位にあるってどういうこと?」とか30本も列挙した中には数合わせで「なんとなく」ということだって多分にあるだろう自分のランキングに責任を問われるわけです。このヒリヒリするようなやり取りの応酬が実に面白いんですよね。

誰にも邪魔されず個人の意見を述べられるクロスレビューでも容赦ありません。
こちらはテーマが「こども向け」「TMR推薦漫画」「生臭い」「おもしろ」「1回生推薦漫画」「転落」などに分かれていて、それぞれのテーマに該当する作品4作を「TMR推薦漫画」は除いてレビュアー以外のメンバーが挙げるわけですが、どうやらレビュアーはその挙げられた作品を全て自腹(もしくは回し読み)で読んでいるらしく、つまらない漫画に当たろうものなら「ふっざけんな!」的罵倒レビューと共に1点、2点という低得点が添えられるわけです。そのラインナップの中には「確かに…」と思わず頷いてしまう作品も混じってるのですが、面白いのはそのレビューを付けられた作品を挙げたメンバーによる「逆レビュー」つまり「レビューに対する反論」が掲載されているのです!w
「君の読みは浅い。実はこの作品は一見単純に見えるがこれこれこういう魅力があるんだよ!」という反論レビューによって徹底的にやり合う。レビュアーも自分の読みの質が問われる真剣勝負なわけです。

ランキングではその他にマイナス点が集中した漫画についてメンバーが言及する「糞漫画ランキング座談会」と、そこでワースト1位となった「神拳ゴッドナックル」の魅力について語ったもの。更にメンバー数人がそれぞれの好みな成人向けマンガを一人のレビュアーにレビューさせる「エロ漫画選手権」。それにメンバーの中ではかつて評判が悪かったという「ゆるゆりを改めて検証してみた」とか、個人によるレビュー「ギャラクシー銀座を少し読む」という比較的落ち着いたものまで読み応えがありすぎるくらいありました。
(※多分全部読むのに6時間くらいかかった)
いいなあ大学。
さすがに自分の好きな作品を理不尽な理由で貶されたくはないけれど、少なくとも印象ではなく実際に読んだ上で好き嫌いを言ってくれる真摯な態度は皆持ち合わせてるし。私もこのくらいの情熱と真摯さでもってマンガに対さなければと襟を正される思いです。
あとなんていうか、みんなヘンなマンガ知りすぎですw

ちなみに京大漫トロピーのウェブページにランキング結果が公開されてますので、興味がありましたらチラ見してみるとそのアクの強さの一端を垣間見れると思いますよ。
…「花もて語れ」100位は納得いかん


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