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コミックいわて [ハートフル]


コミックいわて

コミックいわて

  • 作者: 池野恋
  • 出版社/メーカー: メディア・パル
  • 発売日: 2011/01/25
  • メディア: コミック


今回ご紹介するのは全国初!
岩手県の県知事が主導して、岩手県出身の漫画家さんに声をかけて発行するアンソロジー
「コミックいわて」をご紹介します。
マンガで町興し、という何とも興味深いやら微妙な気持ちがするやらで
まあ試しに読んでみるか的な感覚で購入してみたのですが…

岩手県出身のプロの漫画家9人に快諾を頂いて秋田県のPRを目的として発行したアンソロジー。
著者には「ときめきトゥナイト」の池野恋さんや、「伝染るんです」の吉田戦車さん、
こちらでご紹介した「おはようひで次くん!」や「拡散」の小田ひで次さん、
他にも
神田ジョセフィーヌさん とりのなん子さん そのだつくしさん 佐藤智一さん
地下沢中也さん 飛鳥あるとさん くどうよしとさん (以上 裏表紙掲載順)
最後のくどうよしとさんの作品は、岩手県が新設した「いわてマンガ大賞」の
大賞を受賞した作品なのだそうです。これを加えて都合10作が掲載されています。

本を開いてまずカラーページに出てくるのは旅行ガイドのような
岩手の美しい景観の写真を配したカラーページ。
続いて岩手県の地図と共に「岩手県ゆかりの漫画家さん」と題して、
「岩手県出身の漫画家さんはこんなにいるんですよ!」と46名のお名前が
「現在岩手在住」なのか、「在住経験がある」のか、
「今は違うところに住んでるけど出身が岩手」なのかの目印と、
その漫画家さんの代表作と共にリストアップされています。
他にも「岩手県出身の漫画登場人物」というリストもあって、
藤田和日郎さんの「うしおととら」の鷹取小夜 とか かわぐちかいじさんの「ジパング」の草加拓海
ゆうきまさみさんの「機動警察パトレイバー」の太田功 など岩手出身と設定されている
漫画キャラクターを挙げたものや、「岩手県が舞台の漫画作品」のリストなどもあって
これが個人的には微妙に興味深かったりしました。(;´▽`A``
…別に在住の漫画家さんの家に行けるわけではないですけれど。

肝心の漫画の方は、当然ながら岩手県の特色を題材にした漫画ということになるのですが、
岩手を代表する作家・宮沢賢治や、著者さんの好きな
岩手の名物や場所などを挙げるエッセイ風のもの、
それに岩手ならではの名所・偉人・動物など様々なアプローチで岩手県をアピールします。
例えば池野恋さんの作品は、東京から岩手に越してきて友達が出来ず孤独な少年が、
マントを羽織って風をあやつる不思議な少年に出会う物語とか、
佐藤智一先生の描いた岩手に住んでいるとされる河童と都会の少年のハートフル物語。
小田ひで次さんの漫画は「おはようひで次くん!」の主人公・ひで次くんが
故郷の岩手に里帰りして岩手で最も高い山、岩手山に山登りをする話などがあります。
変り種としてはバンカラ(ボロの学生服に破れた帽子、マント、高下駄、腰に手ぬぐいを挿して
応援団を形成したりするアレですね)が下級生の女の子に恋をして悶々とするやたら
男臭~いマンガなどもあったりして、他の作品とは一線を画している雰囲気がありました。

読んでみた感想としては、総じて「物足りない」カンジ(;´▽`A``
何が物足りないってみんな毒無さ過ぎ!なんです。
…いや、これは飽くまで個人的な意見ですが。
目的が目的なので仕方ないのですが、マンガ作品としては良い話風に
PRしたものなので毒が無いんですよ。
だから微妙に退屈です。
先のバンカラのマンガはそういう意味では悪くないのですが。

img772.jpg

ではマンガ作品としての面白さはイマイチでも、岩手に行きたくなるようなマンガか?
といわれると…これもまた微妙。(;´▽`A``
会社をリストラされて家族と共に岩手に帰ってきたパパが、盛岡のさんさ祭りの楽しさに
目覚めていくそのだつくしさんのマンガが、そういった意味では魅力的だったかなあとは思います。
しかしここに行きたい、これを食べたい!と思わせるにはなかなか至らないんですよね。
神田ジョセフィーヌさんの、実家の地元を自転車めぐりしながら紹介するマンガなどは、
食べ物に関するくだりがエピソードとして面白かったので、絵を綺麗にして
「ウマイもんめぐりの旅」にしてしまえば良かったのに、とさえ思ってしまいます。
でも神田ジョセフィーヌさんに興味のある、いわゆるファンの方であれば、
これはこれで興味深い漫画になるのかもしれません。
そうでもなければ人を呼び込むマンガとなると、読みきりでハートフルやファンタジーは
よほどパンチの効いたものでもない限り、まず向かないんじゃないかなあと思います。

img771.jpg

総じて酷評してしまった感じですが、個人的には漫画で
町や県のPRをする企画自体には興味があるのです。
でもガイドブックに載せるようなものじゃなくて、きちんと漫画の面白さがありつつ、
読みきりで、読後にその場所に行きたくなるようなマンガって難しい感じがします。
一応予定としては今後も他の岩手出身の漫画家さんに声をかけて継続して出していく
と県が仰ってるらしいので、可能なら読みきりじゃなくて連載作品も
一つくらいは有ってほしいかな。大河ドラマの舞台がそうであるように、
ある程度続けてキャラクターに魅力や愛着が出てくるとまた違ってくると思うんですよね。


岩手県の作品紹介のページ
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コメント 4

さなだ

>秋田県出身のプロの漫画家9人に快諾を頂いて秋田県のPRを目的として発行したアンソロジー。

岩手県じゃないのですか?
読んでてちょっと混乱しました。
by さなだ (2011-02-01 23:19) 

meriesan

あわわ…ご指摘ありがとうございます。修正させていただきました。混乱させてしまって申し訳ないです。(;´▽`A``
by meriesan (2011-02-01 23:51) 

岩手県民

毒がないのは県庁の編集だから仕方がない。世間には必ず難癖をつける人がいます。県庁マンに冒険はさせられません。
さいとうたかおや村上もとかも岩手に縁があります。さいとうたかおさんは長い間花巻に住んで県民をやっていた時期もあります。
コミック岩手が出版された後、大震災がありましたから、県外作家でも”岩手”を描きたいと思った方は少なくなかろうと思います。
早急に第二弾が発行されるべきだと思ったのですが、県庁は災害対策と復興事業に全精力を向けていて、この手の文化事業はストップしたようです。
県庁や県のVIPたちが文化的ソフトパワーの重要性にが気付いて具体的なアクションが出来るようになったと思ったら、また元も木阿弥。
非常に残念です。でも、仕方がない。
by 岩手県民 (2012-01-31 12:50) 

meriesan

そうですね。何はともあれ県が主導してマンガでもってアピールし始めたことが重要だったんですよね。震災による傷跡は数年で癒えるものではないでしょうけれど、またこういう企画を再開してほしいですね。
by meriesan (2012-02-01 02:49) 

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